常盤の家
House in Tokiwa
「使われない時をデザインする」
この住まいは、玄関脇にさりげなく手洗い場をデザインしています。手を洗ってから家に入る。神社や茶室の露地にも通じる日本的手法とも言えますが、現代住宅では珍しい構成です。この狭小住宅の正面、しかも玄関脇に、いかにも手洗い場と分かる蛇口やシンクが見えるのは避けたいと考えました。使われていない時に、手洗いの機能を主張しすぎない、自然で美しい姿になる様、インターホン、ポスト口、手洗い場の素材とボリュームを調整し、1つにまとめました。
機能的で使いやすい空間を考えつつも、実は住まいにおいて最も考えなくてはいけないことは、使われない時の佇まいなのです。
所 在 地 :埼玉県浦和市
完 成 年 :2015年12月
構造規模:木造2階建て
敷地面積:79.71m²
建築面積:45.78m²
延床面積:83.78m²
photograph
Masao Nishikawa