千ヶ滝の家
Villa in Sengataki
シンプルな木の箱は片流れ屋根で、ガルバリウム角波張の濃いグレーの壁で守られ、冷たい雨や雪の日も、やわらかなあたたかさで、景色を楽しめるよう工夫されています。地下の設備ピットは蓄熱式の床暖房であたためられ、厳しい寒さでも凍結することはありません。居住スペース全体の床には温水床暖房を配し、ストーブと合わせてヒートショックを起こさない心地よい室内環境を保っています。
水墨画のような冬の景色にも溶け込み、もえるような緑や紅葉をひき立て、今にもこぼれ落ちそうな満天の星を見る時も周囲の闇の中に同化する。このシンプルな木箱も、内部空間は南面の大きな開口により光に溢れ、白色珪藻土やチークのフローリングなどの自然素材で仕上げ、暖かで明るい自然を取り込む開放感のある空間になっています。
軽井沢の豊かな四季と呼応する優しく小さな木箱は、このような思いを込めて作られ、敷地の中にそっと置かれたのです。