「志木の家」引渡し

先日、「志木の家」が竣工し引渡しがありました。
当日子供達は、以前から住んでいるかのように、リラックスして、窓辺に座ったり、家の中を走り回ったりしています。
帰り際に「皆で記念写真を撮りましょう！」と声を掛けた。ご主人と奥様は、監督さん、大工さん、営業のS さん、僕たち一人一人に「ありがとうございました」の言葉をかけて頂いていましたが、その時奥様の目に涙が一気に溢れてきました。
その姿に、僕はただただ、嬉しく何とも言えない幸せな気分になった。戸惑いながらも、奥様を気遣うご主人も、感極まるお母さんを見つめる子供達も作り手も皆、幸せなかけがえのない美しい時間を共有した。
もちろん、記念写真は皆、満面の笑顔でした。

先月末雑誌の取材で、昨年竣工した宇都宮の家を訪ねました。現地に着く頃には心配していた早朝の激しい雨も上がり、取材時には澄んだ青空も顔を出してくれました。湿気を含んだ中庭の空気を透くように、陽射しが中庭の足元までこぼれ落ちていました。
2階の深岩石を敷いたテラスから中庭、その先のケヤキ並木の緑の眺めがとても綺麗で、心が和みました。外の気温はまだ３０度を超えていましたが、中庭と屋根のある屋外空間があるお陰で、窓を開けてもそれほどの暑さは感じませんでした。人工的に一定の温度を目指し皆に快適な室内環境を作る考えかたもありますが、心地よい体感温度は人それぞれ異なるため、それはそれでなかなか難しいものです。多少の温度差がありこのようにゆるく外部と繋がる暮らし方も、自然で健康的だなと感じました。